曽爾村の求人情報

中山間地域の人々の生活を支える車整備のお仕事

業種

整備士

募集期間:

2022.12.01~

都市と地方の暮らしの圧倒的な違い。
それは、「車」ではないでしょうか。

 

早朝から深夜まで、不便なく電車・バス・タクシーなどの公共交通機関が利用できる都市部に比べ、人口も少なく公共交通機関の利用頻度が都市部ほど多くない地方(特に中山間地域)では、運行本数も少なく、時間も限られ、山奥になるとそもそも駅すら存在しない。

 

このように、中山間地域における公共交通機関での移動には、ある程度の不便さを感じるのです。
そこで、主流な交通手段となってくるのが「車」です。

 

筆者は、東京から奈良に移住して4年が経ちました。
最初の2年間は電車・バス・自転車で頑張って生きていましたが、仕事・プライベートにおいて行動範囲の限界を感じ、移住3年目にして人生初のマイカーを購入。
そこからの2年間は、前半の2年間とは比べ物にならないくらい、豊かな生活となりました。

 

たかが車、されど車。
やはり、車があるとないとでは、地方の生活は180度ガラリと変わるのです。

 

人を乗せ、物を運ぶ、車。
わたしたちの生活と、切っても切り離すことのできない物語が、車には積んであります。
今回の求人は、そんな「車」に関わるお仕事です。

 

指定工場「有限会社山晃自動車」について

奈良市から三重県松阪市に至る、一般国道369号線を曽爾方面にまっすぐ進んでいくと、弁財天トンネル前の道路左脇に、「民間車検工場」「車検・鈑金・保険」「1日車検OK」の文字が並ぶ「有限会社山晃自動車」の看板が目に入ります。

 

看板地点から車で7分ほど進み、曽爾村山粕に入ると、道路右脇に『ダイハツ』の大きなロゴ看板を発見。

 

『ダイハツ』のロゴ看板を目印にそこから左手、旧伊勢本街道にあたる脇道を入っていくと、「完成検査場」があり、「完成検査場」手前の下り坂を下って行った先に、山晃自動車はあります。

 

 

 

 

───ここに来る道中に、少し年季の入った看板を見つけました。山晃自動車さんは、開業してどれくらいの会社なのですか?

 

「私の父親が、兄弟3人で昭和47年に創業しました。今年で51年目ですね。」

 

優しそうな笑顔でそう話すのは、枡田 勇治(ますだ ゆうじ)社長。

 

 

「創業当時は整備・鈑金・塗装の3つの部門に分かれていて、当時はまだ『認証工場』でした。17年前、この会社を法人化するタイミングで父親から代表を継いだんやけど、2代目となってからは整備と鈑金を中心に事業を行っています。また、整備に関する全てをこの工場で出来るように、『指定工場』として軽自動車から大型車まで車検ができるように環境を整えました。」

 

───「認証工場」と「指定工場」って、なんですか…?!

 

「簡単に言うと、『自社で車検ができるか否か』の違いやね。『認証工場』は自動車の分解整備はできるものの、自社の工場内で車検ができず、車検をするには陸運局などの認められた場所まで行かないといけない。一方『指定工場』は、自動車検査員を選任し、陸運局に行かずとも同じレベルの車検の検査ラインを有しているので、自社内での車検が可能なんです。俗に、『民間車検場』とも呼ばれています。

車検は保安基準を満たしているかの検査をするので、その検査内容を『完成検査場』で数値化することで適正であるか判定をし、保安基準適合証を発行する。これによって陸運局への車両の持ち込みが免除される。そこが指定工場と認証工場の違いでもあるね。」

 

───車検をするために、わざわざ自社の工場とほかの検査場を往復する手間が省けるんですね?

 

「そう。認証工場だった当時は、少ない従業員で休む暇もなく工場と陸運局を往復しとったね。父親が現役の時代は、朝早くから出社して、夜遅くまで真っ黒になって仕事しとったよ。

そういった過酷な時代を知っているからこそ、指定工場にすることで作業効率を上げて、従業員には過酷な労働をさせずに定時で上がってもらえる環境をつくりたかった。」

 

───従業員にとってのメリットはもちろんですが、指定工場と認証工場の違いによって、お客さまへのメリットも生じるんですか?

 

「一番大きなメリットは最短1日で車検が完了することかな。あと、この辺では大型車まで車検ができるのはうちと隣村の1社のみ。そのためもあってか、遠い所では葛城市や隣接する三重県名張市・伊賀市の運送業者さんとも取引があります。」

 

───小型の乗用車だと、村民がメインの客層ですか?

 

「村民の皆さんはもちろん、宇陀市や桜井市などのお客さまも多いかな。村外からいらしてくれるお客さまは、お客さま同士の紹介で気に入ってもらえて。口コミって大切やなと思う。小さな村でやってるからこそ、敷居も低くフレンドリーさを心掛けるようにしています。」

 

大事なお客さまの、大切な車を扱う仕事

整備と鈑金が主な業務となる山晃自動車さん。
それぞれどんなお仕事なのか聞いてみました。

 

 

■整備部門
オイル交換からエンジンの載せ替えなど、小さなことから大きなことまで、車に関する整備全般を扱う。

 

■鈑金部門
車の傷や凹みを綺麗に直す。

 

■車検
国が定める作業指示書に則って検査し、検査内容を「完成検査場」で数値化し、自社で車検証の代わりとなる保安基準適合証を発行。

現段階ではその後、陸運局にて手続きを行い、新しい車検証を発行。

今後は車検証の電子化に伴い、すべてを自社内で行える。

 

 

───なんだか、専門知識や技術がないと難しそうな仕事ですね…。経験者じゃないと難しいお仕事ですか?

 

「経験があることに越したことはないけど、初心者でもこれから知識を身に付けたいという熱意があれば、経験豊富なベテラン整備士がレクチャーしますよ。最初は先輩社員の作業をひたすら見て覚える。1年たった頃に『これやってみ』と色々させてもらえるようになって、徐々に車1台を自分1人でできるようになっていくかな。最初のころは『ちゃんと出来たかぁ』って、先輩社員の確認もちょこちょこ入るで。」

 

───最初はどんな内容から実践させてもらえるのでしょうか?

 

「最初のうちはオイル交換などの軽い仕事が多いかな。車の作業は、車種によって本当に違う。大事なお客さまの大切な車だからこそ、台数をこなして知識を積み重ねた人がやるべきやと思ってます。ベテランの整備士でも、未だに動画を見ながら学んでいますからね。

経験者・初心者問わず、まずは先輩の見習いとして入ってもらって、探求心を持ち続けながらやってもらいたいです。」

 

───「大事なお客さまの大切な車」、そう思いながら仕事をしてくれていると思うと、安心して車を任せられますね。

 

「力づくの仕事ではないからね。お客さまの生活のなかで大きな役割を果たしている大切な車を扱わせてもらっている、という意識は常に持っています。

だからこそ、車の部品がピタっとはまったり、綺麗に鈑金できたり、お客さまから感謝されたときは、従業員みんな嬉しそうやね。」

 

───車のお仕事って、やることが多そうですが、どんな1日のスケジュールで動くんですか?

 

「事前に決まっている車検の予約をまずは確認する。そして車検の有無を踏まえて、その日の担当や仕事の流れが見えてくる。…が、車検以外の仕事は基本的にすべて急やねん。(笑)」

 

───「急」というのは?

 

「事故や故障、車のトラブルって、事前に予測できないやろ。急な整備依頼などが入ってくるので、だいたい予定通りにはいかへんのよ。なんで、現場作業や車両引取の依頼があっても、基本的に作業員1人は工場内にいるように対応しているよ。」

 

作業員を支える存在

 

 

車検や急な整備の仕事に奔走する作業員たちをフォローする存在が、事務員の仲西さん。

村内で仲西さんが運転する車とすれ違うと、いつもはじけるような明るい笑顔でフロントガラス越しに手を振ってくれる。(筆者はこれがめちゃくちゃ嬉しい。)

そんな彼女は、枡田社長を前にしても全く物怖じせず、むしろ対等な立場で仕事の話をしているように見えます。

 

───仲西さんもすごく頼りがいがありますが、ここで働いて長いのですか?

 

「私は入社してまだ4年目です。普段は電話対応や書類関係の作業を中心にしていて、作業員さんがやっているようなお仕事は一切できません。整備や車検など、お客さまの車に触れられることは何にもないけど、お客さまと作業員さんの橋渡しをしていきたいと思いながら、ずっとこの仕事をしています。」

 

───仲西さんとお話をしていると、このお仕事に対してすごく情熱と想いを持っているような気がします。

 

「あら、そうですか。恥ずかしい。(笑)でも入社したての頃、前代表から昔の話を聞かせてもらっていたんです。さっき社長も言っていたように、昔は寝る間も惜しんで働いていた。そんな苦労を経てここまで大きくなった会社を無駄にしてはいけないって思うんです。」

 

───会社のことをとても大切に想われているんですね。

 

「私、2人の子どもがいるシングルマザーなんです。入社当時から会社の皆さんには本当に良くしていただいて。福利厚生の面で手厚いことはさることながら、子どもって急に体調を崩すんですよね…。そんな時に、どの方も『早く迎えに行ってあげて』と急な早退や欠勤にも対応してくれて、さらに心配までしてくれるんです。長い休みをいただいた後にも『子どもさんどう?』と聞いてくれるほどです。そんな温かい職場環境だからこそ、熱い想いをもって仕事に向き合えるんだと思います。」

 

───枡田社長も「従業員には過酷な労働をさせずに定時で上がってもらえる働き方をさせてあげたい」と仰っていましたもんね。

 

「そうですね。今は子育てに男女関係なく参加する時代です。定時で仕事を終えて、家族みんなで子育てをする。それが当たり前の意識として会社内に根付いているので、とても有難いです。福利厚生は万全の体制ですから、新しく入社される方にとってこんなに良い条件はないんじゃないかな。(笑)」

 

───会社の歴史と、今の環境。そのどちらも大切にされている仲西さんにとって、「有限会社山晃自動車」ってどんな会社に見えていますか?

 

「町工場って、ディーラーさんよりもちょっとしたことを聞きやすい場所だと思うんです。

車を扱うお仕事と言っても、要は人と人のコミュニケーションだし、お客さまに近い距離で『車のお医者さん』をやらせてもらっているという感覚に近いですね。」

 

───車を介して人と人のコミュニケーションを取っている…。たしかに、そこが町工場とディーラーの大きな違いかもしれませんね。ディーラーさんのところに行くにも予約しなければ行けないし、少し距離感を感じますもん。

 

「今の時代、ほとんどデジタルでやり取りができるようになったけど、それだけで終わらさずに、生身のコミュニケーションを大事にしていきたいんです。時代の変化とともに変わったのはコミュニケーション方法だけでなく、車のあり方もそうです。

どちらも変わっていくけれども、昔と比べてクオリティは落とさずに、お客さまを大事にしていきたいですね。」

 

仲西さんは、現状の仕事はもちろん、新たな自動車整備制度の情報収集や自動車保険等に関するセミナーへ積極的に参加し、新たな仕組みを社内に取り入れているとのこと。

それもすべて、「車のお医者さん」として、これまでご贔屓にしていただいている大切なお客さまの信頼を失くさないようにするため。そして、お客さまのために日々一生懸命に車の整備をしている作業員の皆さんのため。

 

仲西さんのような事務員の方がいれば、安心して作業員としての仕事に集中できる気がします。

 

いざというときの頼れる存在「車のお医者さん」

整備、鈑金、車検…。
車に関するほとんどのことが無知に等しかった筆者は、取材当時、人生初の車検を間近に控えていました。

 

山晃自動車さんの車に向き合う姿勢、そして従業員一人ひとりの仕事に対する情熱と誇り。
枡田社長と仲西さんと1時間弱お話をすることで、そういったものが手に取るように伝わってきて、ふと「ここでなら自分の車を任せても大丈夫だ」という安心感を覚えました。

 

そして迎えた人生初の車検。

わが子を送り出すように「お願いします」と車を置いていくと、「はーい!お任せください!」と頼りがいのあるお返事。

 

代車の手配から、車検の進捗報告、車検後のアフターフォローまで、すべてにおいて気持ちの良いコミュニケーションを取ってくださいました。

 

ただ車検を終えただけではない。
この先も、自分の車に何かあったら真っ先に相談したい。
そう思える、こちらにとってもプラスの出会いとなる、そんな人生初の車検でした。

 

大事なお客さまの大切な車を扱う仕事。
もう少し広い視点で考えると、車必須の社会に生きる中山間地域の人々の生活を支える仕事。
そんな、いざというときの頼れる存在「車のお医者さん」が今回の求人です。
向上心があれば初心者も大歓迎とのこと。ぜひ、ご応募くださいね。

募集要項

企業名

有限会社山晃自動車

募集職種

整備士

雇用形態

・正社員
・パートタイム
・アルバイト

給与

月給180,000円~
時給1,000円~
(3ヶ月の試用期間あり)

福利厚生

・賞与年2回
・保険(健康保険、雇用保険)
・年金(厚生年金)
・家族手当、資格手当、通勤交通費支給

仕事内容

自動車整備、販売

勤務地

曽爾村山粕250

勤務時間

8:00~17:00(休憩時間 12:00〜13:00)

休日休暇

日曜、祝日、GW、夏季休暇、年末年始

応募資格

自動車整備に興味のある方

選考基準

整備士資格を取得している方

求める人物像

・熱心に業務に向き合える方
・地域活性化に関心があり、明るい方

採用予定人数

1名

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