曽爾村の求人情報

家族に代わって利用者さんの日常に寄り添う介護のお仕事

業種

介護職員

募集期間:

2024.07.31~

人口1,300人弱の曽爾村は、65歳以上の高齢者が人口の過半数を占める、いわゆる『限界自治体』と言われる地域です。

全国的にも地域の過疎化・高齢化が進んでいますが、それに伴って高齢者の単身世帯や夫婦のみの世帯が増加傾向にあり、それらの世帯が社会的に孤立しないようサポートが必要不可欠となっています。

 

「社会福祉協議会」(以下、「社協」)とは、社会福祉法に基づいて全国の市町村に設置されている非営利の組織で、曽爾村もその例外ではありません。

具体的な活動内容は、その地域が抱える課題・特性によって細かく異なってきますが、上記のような過疎化・高齢化の課題を抱える曽爾村においては、高齢者のケアを中心に、少ない人口でも、村民それぞれがより良い暮らしができるよう、子供から高齢者までを対象とした様々なサポート事業を行っています。

 

今回は、なかでも高齢者を対象にした「デイサービス」と「ケアハウス」に関する求人を募集します。

人口1,300人弱の曽爾村の社協が、地域の高齢者にとってどのような存在なのか、お話を伺いました。

 

3つの拠点で村内の高齢者・障がい者をサポート

 

───社協は各市町村にあって、地域の福祉に関する事業をたくさんされているとのことですが、普段あまり接点が無くて、正直どんな団体なのか分からなくて…。

 

「そうですね。まず社協というのは、地域に根差す社会福祉を推進する民間の団体になります。簡単に言うと、サービスの提供や各事業の展開を通して、地域の方々の生活や、住みやすい村づくりに社協が関わり、皆の暮らしを良くしていきましょう、ということですね。地域ごとに必要なサービスが異なってきますので、社協は全国津々浦々に存在はするものの、それぞれの社協が実施している事業内容は様々なんです。」

 

 

不慣れな筆者にも分かりやすく解説してくれたのは、曽爾村の社協で事務局長を務める出口さん。

 

───村の暮らしをより良くしていくための組織なんですね。全国の市町村に必ず設置されているとは言えど、人口1,300人弱の曽爾村では無くてはならない存在ですよね。曽爾村の社協の成り立ちを教えてください。

 

「曽爾の社協は昭和62年に法人として発足しました。当時は大字塩井にある「老人福祉センター」を拠点に活動を展開し、職員は数名で、必要最低限の事業しか行っていなかったのですが、在宅福祉サービスが全国的に普及するなかで、平成2年頃に社協の事業も多様化し始め、老人クラブ連合会をはじめ各福祉団体の事務局の仕事や在宅福祉サービス等を行っていました。」

 

───出口さんはいつから社協にお勤めなのでしょうか?

 

「社協の事業が多様化し始めた平成2年からです。私はもともと曽爾出身で村内結婚したのですが、ずーっと家に居るより外に出て働きたいなぁと思っていたところ、家のすぐ近くにあった塩井の老人福祉センターの事業が気になってきたんです。当時は私も『社協って何をやっているところなんやろ~』と、社協の実態についてあまり把握していなかったのですが、高校生のときから、障がい者さん向けのボランティア活動や赤十字の活動など行っていたのを思い出し、社協で働き始めました。」

 

───当時は訪問介護・デイサービス・老人クラブのお仕事があったとのことですが、出口さんは何を担当されていたのでしょうか?

 

「当時は、老人クラブの事務局をメインに実施していましたが、平成18年に大字伊賀見に『蘇いの森(IKOI no MORI)』という施設が設立され、村から指定管理を受けて社協が運営するようになり業務も多様化しました。ちなみに、『蘇いの森』では地域福祉活動事業をはじめ、デイサービス事業やケアハウス事業等を主に行っており、現在の社協の中心的な活動拠点施設となります。」

 

───塩井の「老人福祉センター」から始まり、今の中心拠点は伊賀見の「蘇いの森」になるのですね。そのほかに社協の事業に紐づく拠点はありますか?

 

「『曽爾村すすき福祉作業所』という施設があります。障がいをお持ちの方が、通所しながら軽作業の内職、レクリエーション、野菜作り等を、職員がサポートしながら様々な活動を行っています。」

 

デイサービスとケアハウスのお仕事

 

社協は地域の課題・特性に合わせて、住民へのサポートを実施する組織ですが、曽爾村で特に必要となるのが高齢者のサポート。

主に「蘇いの森」で実施されているデイサービスとケアハウスについて詳しくお伺いしました。

 

───高齢者と障がい者に向けたサポート事業を各拠点で行われているとのことですが、社協全体の事業像をお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

「大きく分けて、『地域福祉事業』、『介護・障がいサービス事業』の2つの事業があります。

まず、1つ目の法人運営事業では、日常生活の自立支援や、相談事業、配食サービス事業、家族介護者交流事業、民生委員や村との医療・福祉連携など、本来社協がやるべき地域の業務を多角的に行っています。

続いて、2つ目のサービス事業が、障がいサービスと介護保険サービスです。障がいサービスは、先ほど説明させていただいた『曽爾村すすき福祉作業所』の運営と、障がい者の方向けの相談支援事業です。一方、介護保険サービスでは、居宅介護支援事業・デイサービス・ケアハウス(軽費老人ホーム)・短期入所(ショートステイ)。そして最近はあまり稼働していませんが、訪問介護も事業に含まれます。

最後に、3つ目の共同募金事業は赤い羽根共同募金などの全国の社協で行われている事業ですね。」

 

───多岐に渡る事業内容ですが、今回求人される主な業務はどちらになりますか?

 

「サービス事業のうちの介護保険サービスにおけるデイサービスとケアハウスです。ただ、小さい村の社協になりますので社員の人数も少なく、業務を兼任していかなければなりません。デイサービスが主な担当でも訪問介護を担当してもらったり、ケアハウスを担当するなかで、同じ施設に入所されるショートステイの対応もしてもらったり、事務職とサービス事業を掛け持ちしていただくこともあります。」

 

───今回採用される方も兼任が必須になるのでしょうか?

 

「まずは曽爾という地域と社協に慣れていただいてから、時間をかけて兼任をお願いしていくことになると思います。私たちは曽爾で育って地元の良いところも悪いところもよく分かっていますが、移住をされて就職していただいた場合、新しい仕事・住居・環境と慣れないことが沢山だと思いますので、最初は正社員ではなく、パートとして勤務していただき、この地域と仕事に慣れることから始めてほしいんです。

仕事を続けていくうちに、『曽爾に住み続けられる』『曽爾の福祉に貢献していきたい』という思いを引き続き持っていただけるのであれば、いずれ正社員登用も視野に入れていきたいと考えています。」

 

───現在曽爾村の社協には現在何名の方がお勤めになられているのでしょうか?

 

「デイサービスは運転手さん・常勤・非常勤職員を入れて6名。ケアハウスは常勤・非常勤職員を入れて12名。宿直員が3名。法人運営を主に担当する事務職は3名。障がいサポートは4~5名です。職員全体の7割は曽爾の方で、残る3割の方は村外から通ってきていただいています。それに対して利用者さんは、デイサービスの登録者数が40名。ケアハウスの利用者数が23名です。」

 

───デイサービスとケアハウスの違いって何ですか?

 

「デイサービスは、『蘇いの森』に通っていただく要介護状態の高齢者の方々に入浴・排泄・食事の介護やレクリエーションを行うサービスです。施設に通いながら介護を受けられるので、デイサービス利用時間以外はご自宅で過ごされている一方、自宅での生活が困難な高齢者の方もいらっしゃいます。そういった方はケアハウスに入居いただき、日々の入浴・排泄・食事・清掃・洗濯等、身の回りの介護をしています。同じ『蘇いの森』に『通う』か、『入居する』か、が大きな違いになります。」

 

同じ施設内でも異なるサービス領域となるデイサービスとケアハウス。

それぞれの1日の仕事の流れをお伺いしました。

 

■デイサービス

「利用者さんへのサービス提供時間は10時~15時半までとなっており、その時間内で様々な介護・レクリエーション等を行います。」

 

≪1日の流れ≫

・送迎、掃除、サービスの準備

・10時:サービス提供開始

・看護師によるバイタルチェック

・入浴(希望者のみ)

・昼食

・休憩

・レクリエーション

・15時:おやつ

・15時半:送迎

・清掃、次の日の準備

 

「入浴については、1日10人前後のご利用になります。家でお風呂に入ることが難しいという人がメインですね。

レクリエーションは、これまではカラオケをやっていたり、小学校・保育園の生徒が来て歌を披露してくれたりしていましたが、コロナ禍でそれらが難しくなってしまったんです。今は職員自らが企画を考えて、体操など様々なレクリエーションをしています。」

 

レクリエーションの様子

送迎の様子

施設内にはレクリエーションで作られた季節の飾り物が所々に飾られています

 

 

■ケアハウス

「ケアハウスはシフト制になります。早出(6時半~15時半)、早日勤(8時~17時)、日勤(9時~18時)、遅出(11時~20時)、夜勤(16時半~翌9時半)のなかでそれぞれ8時間勤務(休憩1時間あり)をしていただき、夜勤の翌日は必ず休日となります。」

 

≪1日の流れ≫

・8時過ぎの朝食に合わせて順次起床(個々人に必要な介助)

・みんなで食事

・入浴

・10時頃:朝の体操

・昼食

・自由時間、クリスマス会、お誕生日会など行事があれば随時実施

・17時頃:夕食

・就寝の準備

・就寝  (夜勤は1名で行います)

 

利用者さん一人ひとりに寄り添うお仕事

 

───高齢化が進む曽爾村には無くてはならない2つの事業ですが、それぞれの事業で求められる人物像を教えてください。

 

「デイサービスもケアハウスも、『ご家族の方に代わって介護をしている。』ということを一番意識していただきたいです。それぞれの利用者さんの日常に寄り添うお仕事である分、その日によって揺れ動く感情が誰しもありますが、自身のプライベートや私情を仕事に持ち込んでしまったり、利用者さんの感情に影響を受けすぎてしまわないように気を付けてほしいです。ご家族の方に代わって利用者さんを理解し、ケアする気持ちが何よりも大切です。」

 

───「ご家族の方に代わって介護をしている。」って、とても責任重大なお仕事ですよね。ご家族の方からは実際にどのようなお声をいただきますか?

 

「やはり一番多いのは『助かっている』というお声です。『デイサービスの送迎をしてくれるのでありがたい』『在宅介護をしていても色々と相談に乗ってくれて気持ちが楽になった』など、ご家族の方々の負担軽減に社協がお力になれているのかな、と感じます。

一方、利用者さんからも、『普段会えない人と会える』『職員さんの話を聞いてエネルギーもらえる』などのお声をいただき、利用者さん自身のストレス発散や生きがいにもなっているのかな、と実感しています。」

 

───利用者さんやご家族さんからの、そういったお声がやりがいに繋がっているのでしょうか?

 

「そうですね。やっぱり人と人の繋がりをとても感じられるお仕事ですからね。利用者さんの拠り所として社協があり、その人の人生に関わらせてもらえることが嬉しいし、やりがいです。職員同士も切磋琢磨してここまで一緒にやってきましたしね。」

 

「切磋琢磨してやってきた」という言葉に相応しく、昭和・平成・令和の村の福祉を支えてきた曽爾の社協。

平成2年からずっと社協で働かれている出口さんにここまでお話をいただきましたが、お忙しい仕事の合間を縫って、勤続15年目の森澤さんにも少しだけお話を伺うことができました。

 

 

───森澤さんが普段お仕事をされるなかで感じることは何でしょうか?

 

「みなさん、これまでいわゆる『田舎』で暮らされている方々ばかりですから、とても気さくです。曽爾に住みながら社協で働くとなると、自然と利用者さんとの距離も近くなりますし、こちらも気さくに接しながらお仕事をさせていただいています。

ただ、デイサービスやケアハウスのお仕事とは関係なく、元から近所で親しかった人がおられたり、顔見知りの方がおられたり…。人口が少ない分、村内の人間関係の距離はとても近いので、何かあったときに注意しづらいという側面もあります(笑)。」

 

───先ほど出口さんも「人と人の繋がりをとても感じられるお仕事」と仰っていましたが、人口が少ない曽爾だと尚更その側面が強そうですね。

最後に、事務局長の出口さんから、この仕事を志される方にメッセージをお願いします。

 

「ケアハウスはシフト制で夜勤もあり厳しい条件。デイサービスは限られた時間内でどれだけのサービスを提供できるか考えなければならず、送迎時のリスクもなきにしもあらず。どちらの仕事もしんどい時は必ずありますので、『この仕事が好き』という気持ちが無いと続かないと思います。生活のために働くという人も中にはいるし、人それぞれ仕事に対する考え方は違うと思いますが、この仕事に関しては『好き』という気持ちが何より大事です。

『この仕事が好きだ』と思ってもらうためには、まずは曽爾のことを知り、曽爾の環境や人に慣れ、そして仕事に慣れていくことが大切。だからこそ、最初はパートとして仕事を始めていただき、徐々に慣れていってほしいと思っています。

社協の仕事は、利用者さん一人ひとりに寄り添っていく仕事です。相手を理解して、この仕事に意欲をもってやってただける方と一緒にやっていきたいですね。」

 

65歳以上の高齢者が人口の過半数を占める人口1,300人弱の曽爾村。

少子高齢化や過疎化が進むことで、このような村における社協の役割はとても大きなものになっていくはず。

利用者さんはもちろん、ご家族の方の力にもなれるデイサービスとケアハウスのお仕事。でもそれは、もっと大きな視点で見ると、高齢化社会を生き抜く村そのもののためにもなっている、縁の下の力持ちのような存在なのかもしれません。

 

曽爾村の社協で地域と密接に関わりながら、「この仕事が好きだ!」「福祉の仕事をやってみたい!」と胸を張って言えそうな方、ご応募お待ちしております。

 

募集要項

企業名

社会福祉法人曽爾村社会福祉協議会

募集職種

介護職員

雇用形態

パートタイム

給与

時給1,000円~

福利厚生

・賞与(年2回)
・社会保険・雇用保険・労災保険加入
※勤務日数に応じて各保険加入

仕事内容

・通所介護・ケアハウス(施設)の介護

勤務地

奈良県宇陀郡曽爾村伊賀見23-1

勤務時間

【通所介護】
8:30~17:30(うち休憩60分)
※ケアハウスはシフト制

休日休暇

【通所介護】
・土、日、火曜日
・8/15
・年末年始、有給休暇、国民の祝日
※ケアハウスはシフト制による

応募資格

・介護職員初任者研修終了者                
・介護福祉士

選考基準

・介護職経験者
・社会人経験がある

求める人物像

・他者との協調性のある人
・コミュニケーション能力のある人
・チームワークが良好に保てる人

採用予定人数

1~2名

選考プロセス

SONI SUMMITへお問合せ

SONI SUMMITより求⼈元の連絡先をご連絡

求⼈元に直接お問い合わせ

書類選考・⾯接等

採⽤
・選考プロセスは変更になる可能性があります。
お問合せ先(SONI SUMMIT)
電話: 080-7208-4518
メール: soni.summit.official@gmail.com

その他

-