曽爾村の求人情報

中山間地域の電力インフラの守り手 / 障がい者福祉施設の担い手募集

業種

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募集期間:

2022.12.01~

日々、何気なく使っている電気。

 

どこかの発電所で発電された電気を、自宅などで使うこの当たり前の日常を陰ながら支えているシゴトがあります。今回の記事はそんなおはなしです。

 

電気が作られて使うに至るまでには、電線を通って運ばれてきます。日本全国に張り巡らされたこの電線ですが、中山間地域で電気を使おうとすると、発電所から長い道のりを経て運ばれてくるのです。例えば曽爾村まで車で道路を走っていると、道路脇に電柱も同じように長く伸びています。

 

でも、見たことはありませんか?
電柱の横に大きな木が茂って、電線に引っかかりそうになっている姿を。日々そのような支障木を伐採する方がおられます。陰ながら、当たり前の日常を支える、そんなインフラに関わることの関心のある方には、ぜひ読んでいただきたいお仕事です。

 

「ゆったりした時間を過ごしながら、遊びながら、そして仕事をしながら、無理をするのではなく、自分のやれることをやる。こういう働き方の方が長期的に見て、会社としても続いていくんじゃないか、と思っているんです」

 

そう話してくれたのは、株式会社田合林業の田合 豪(たごうたけし)社長。

田合豪社長

曽爾村の観光名所のひとつ、屏風岩公苑のある長野地区にあるログハウスづくりのオフィスで話を伺いました。

ログハウス

「田合林業の生い立ちは、23年前にさかのぼります。私の父が、電気設備工事の大手企業である(株)きんでんに勤めていたことから、個人事業主としての仕事が始まりました。設立当初は、年商400~500万円でしたが、14年前に法人登記をし、前年度は年商4,200万円、今年度は年商6,000万円くらいになりそうなんですよ」

田合林業の主な事業について

「主な事業の一つとして、(株)きんでんから受注させていただく保安伐採事業があります。そう、道路脇の電柱に引っかかりそうな支障木を伐採する仕事で、電力の安定供給、インフラを守ることに貢献する仕事です。また、少し前からになりますが、農福連携に関心がありまして、障がい者の方が働く福祉事業(就労継続支援B型事業)も手掛けています」

支障木を伐採する様子

保安伐採事業とは、全然毛色の異なるように見える福祉事業に展開されている、ということで、「なぜ福祉事業?」と素直な疑問が浮かび、どうしてこのような事業を手掛けることになったのか、質問をぶつけてみました。

 

「近い知り合いのお子さんが、先天性の障がいを持っておられて、障がいを持ちながら生まれる、ということがこんなに身近なんだな、と気づかされたんです。また、ちょっと調べてみると、障がい者の方々も育児放棄されている子が多いことがわかりました。将来的には、里親をやりたいとも思っているんです」

 

「ただ、福祉事業に想いはあっても、田合林業を会社として運営する以上、ご飯を食べる仕組みをしっかり作る必要があります。そのためにも、(株)きんでんさんの仕事をきっちりこなしていくことは、非常に大切です」

 

と田合社長。

 

「そして、福祉事業では、障がい者の方に、お米やトマトなどをつくる農業や、その生産物の販売に従事していただいてます。農業は、一人で黙々と作業しているとモチベーションが下がりやすいんですが、一緒に寄り添って話しながら手伝ってくれる方がいるだけで、モチベーション高く仕事が続けられるので、そのような寄り添い型のサポートをしています」

福祉事業の様子

保安伐採事業と福祉事業のそれぞれで人材を募集します

事業の輪郭が見えてきたところで、今回どのような人材を求めておられるのか、気になりはじめました。

 

-さて、今回はどのような業務で募集をかけられるのでしょうか?

 

「保安伐採事業と福祉事業(就労継続支援B型事業)のそれぞれで、人材を募集します。それぞれの事業は時間の流れ方が全然違うので、社内でも別々のチームで進めているんです」

 

 

-どちらの事業も人を求められているんですね。ちなみに、こんな方に来ていただきたい、とかありますか?

 

「会社にとって一番苦労するのは、人材の確保です。曽爾は中山間地域なので、近隣の方にとっては、冬の通勤がなかなかしんどく感じられる方もおられるかもしれません。その点、村への移住者であれば、村内からの通勤なので楽です。幅広い年齢層の方に応募していただければ嬉しいですね」

 

「曽爾に移住されて、その生活の糧として当社で働く、くらいで捉えていただいて十分なんです。当社でお給料を稼ぎながら、曽爾という地域を楽しんで住んでいくための働く場所として考えてもらえると良いですね」

 

 

-そういっていただけると、気楽に働けそうです。

 

「曽爾村であれば、農のある暮らしもできるし、自然にあふれているので、子供にとってもいろんな原体験ができます。教育環境としては最高ではないでしょうか。いろんな年代層の方が、個人事業主ではなくて雇用されながら働き、この地域で暮らしていく、それを手助けできる会社でありたいですね」

 

 

―それは、子育て世代にとっても、なにかとありがたいですね。

 

「当社では、オフは徹底してオフで、週休2日は崩していません。土日や祝日はもちろん休日ですが、例えば今年の年末年始休暇も12/28-1/4までお休みと、役場よりも休暇が長い(笑)ので、プライベートを充実させたい方にはうってつけだと思います。また、残業もほとんどなく、1日8時間勤務で、17時にはだいたい終わるので、ある程度の収入を確保しながら、曽爾の生活の良さを楽しむ暮らしをしたい方にはいいんじゃないでしょうか」

 

 

-それだと、都会のどこかの会社で勤めながら暮らしている方が移住してきても、あまり違和感がなさそうですね。ちなみに仕事に応募しようとすると、資格などは必要でしょうか?

 

「保安伐採事業については、資格がなくても、やる気さえあれば大丈夫です。チェーンソーや草刈り機を使用しますが、実際に着任してから免許を取ってもらえれば十分です。また、いまはいろんな働き方があるので、60歳を超えておられる方であっても、健康であれば積極的に応募してくださいね」

高い木にも登ります

「一方、福祉事業については、福祉関連の資格をお持ちだと仕事がしやすいと思います。特に、サービス管理責任者の資格があると、ありがたいですね。将来的にグループホームなどの事業拡大も考えている中で、サービス管理責任者の資格をお持ちの方にお任せしたいという想いもあります」

 

それぞれの業務で求められるスキルや資質が異なるのはもちろんのことですが、「やる気が一番大事」、と勢いよく言ってくださったので(笑)、いろんな方が応募できそうです。

保安伐採事業で働く原田さん

そんな田合林業の保安伐採事業で働くのが、奈良県南部にある下北山村から移住してきた原田さん。

原田さん

-なぜ田合林業で働き始めたのですか?

 

将来的には、ボルダリングジムを起業したいと考えているので、仕事をしながらも倉庫などのクライミングできる場所や物件を探していて、2020年に地域おこし協力隊の制度に応募して下北山村にきました。はじめは、そちらで物件を探していたんですが、良い物件がなかなか見つからなくて。そこで、たまたま曽爾村に良さそうなところがある、という話をいただいて、曽爾村に移住して来たんです。今は、起業の準備を進めるかたわら、そのお話をくださった方からの紹介で、田合林業で保安伐採事業に携わっています」

 

-職場の雰囲気はどんな感じですか?

 

「私が携わっている保安伐採事業に関しては、けっこうベテラン勢が多いので、現場の作業は思い切ってできますね。ただし、屋外での作業がメインになるので、作業中は寒かったり、暑かったりすることはあります。あと、残業自体も夕方6時を超えることはほとんどなくて、プライベートも充実しています」

 

-先輩がちゃんと教えてくれて、残業もほとんどなさそうでいいですね。こんな方と一緒に働いてみたい、とかありますか?

 

「林業が全く未経験でも、全く気にせずに来てほしいですね。林業と名前はついていますが、そんなに筋力を使うような仕事じゃないですし。社会人経験がなくとも、コミュニケーションがちゃんと図れる方であれば、全然大丈夫かな。ただ、チェーンソーを扱ったり、高い所で仕事をすることもあるので、チームメンバーの指示がしっかり聞ける方に来てもらいたいですね。普段は安全ですが、一歩間違えれば危険なことにもなりかねません」

福祉事業で働く田中さん

つづいて、福祉事業で働く田中さんにも話を伺ってみました。

 

-田合林業で働き始めた経緯について教えてください。

 

「もともとは、特別支援学校で長年働いていまして、その後退職してから声をかけていただいたんです。トマトは栽培や販売などを障がいをお持ちの方と一緒にやりたい、という想いに魅かれました」

 

-どんな仕事をされておられるんでしょうか?

 

「いまは、赤色や黄色に色づいた葉っぱを貼り絵にした商品づくりをしています。トマトは夏の野菜なので、トマトができない時期にも少しでも収入になるような活動ができればいいな、と思って。空いている時間を、障がい者それぞれの方の個性を生かした商品づくりができればと思っているんです」

 

-収入ややりがいなど、経営や職場の働きやすさのことをすごく考えられておられるんですね。

 

「そうですね。障がい者の方は、障害年金をいただけるんですが、すこしでも工賃をたくさん払えるようにしていきたいなと思っています。今後いらっしゃる方も、是非幅広い知識がや技術をお持ちの方に来ていただけると嬉しいです。障がい者の方それぞれに個性がありますので、その個性を引き出す形でサポートしてくれる方がおられると大変ありがたいですね。ほら、こちらを見てください。これは何だと思いますか?」

田中さん

-イノシシでしょうか。すごく緻密に掘られていて、芸術作品のようですね。

 

「そうです。こちらは木の椅子なんですけど、こちらも障がい者の方がデザイン・制作された作品なんですよ、立派でしょう!」

 

「すこし余談になるのですが、お年寄りの3K(お金のこと、健康のこと、孤独のこと)というワードがあります。障がいをお持ちの方も、同様に孤独になってしまう可能性があり、それが特に問題だと個人的に考えています。この福祉施設が、障がい者の方々にとって、孤独にならない喋れる場になるといいなと思っています」

300年後も曽爾村にあるような会社でありたい。

 

最後に話を聞いたのは、将来的な展望について。
5年先、10年先に、田合林業をどのような会社にしていかれたいか、田合社長に伺ってみました。

300年後の田合林業を語る田合さん

「ちょっと変わっているかもしれませんが、300年先を見据えていろいろと考えているんです。300年先にどのような世の中になっているのか。そして、300年先に曽爾村がどういう地域になり、どういう産業があり、どういう人がいるようになっているのか。法隆寺や東大寺は長年の歴史の流れにもかかわらず、いまもそこにあり続けていることを考えると、たまたまそこにあったものが、現在にも残っているんじゃないか、と思うんです。だからこそ、年月を経ても残るものを考えていきたい」

 

「先月もあるセミナーで、小学生に向けて薬物乱用禁止の講演をしてきました。これからの子供たちが未来を作る。次の世代のための基盤を作っていく、あるいは次の世代に何かを繋いでいくことが大切だと思っています」

 

「福祉事業で関わっている農業のシゴトも、人が生きている限り年月を経ても変わらない仕事です。将来的には、障がい者の人達も、地元生まれの人達も、食べ物だけでなく、エネルギーを含めてある程度自給自足している姿を作っていきたい。例えば、保安伐採事業で排出された伐採木もバイオマス発電の材料に活用することも考えられます。農産物の直売所だったり、レストランだったり、健常者も障がい者も自分たちの特長を生かした仕事について、曽爾のロケーションを楽しみながら、活き活きしながら少しでも豊かに暮らせる仕組みを作っていきたいですね」

 

電力供給や障がい者福祉など、いろんな意味で社会のインフラを守る田合林業。
そして、300年という壮大な時間軸で物事を考えておられつつも、今ある暮らしを楽しむことを忘れない社長がいる。
曽爾村を未来に向けて一歩先に進めてくれそうな田合社長の終始エネルギッシュな姿勢が忘れられず、高台にあって景色の美しいログハウスをあとにしました。

 

※撮影時はマスクを外していただきました。

募集要項

企業名

株式会社田合林業

募集職種

-

雇用形態

正社員、パートタイム

給与

月給180,000円〜400,000円
時給1,000円〜
(3ヶ月の試用期間あり)

福利厚生

・賞与年2回
・保険(健康保険、雇用保険)
・住居(家賃補助、社宅あり)
・年金(厚生年金)
・資格支援あり

仕事内容

<①保安伐採事業>
・株式会社きんでん協力会社としての保安伐採業務とそれに付帯する業務
・土木建設業全般とそれに付帯する業務

<②福祉事業>
・就労支援継続事業B型としての業務
・農林業作業

(①と②は別々の採用となります)

勤務地

曽爾村長野934-1(①)
曽爾村掛254(②)
曽爾村今井(②のうち、農林業作業)

勤務時間

8:00~17:00(休憩時間 12:00〜13:00)

休日休暇

週休2日制(①土・日 / ②水・日)、
祝日、GW、夏季休暇、年末年始、有給休暇、特別休暇

応募資格

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選考基準

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求める人物像

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採用予定人数

若干名

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